NEWS
お知らせ詳細
2026年6月12日
ブログ
外国人雇用の手続きとは?入社前後の流れ・必要書類・届出を初心者にもわかりやすく解説


人手不足を背景に、外国人雇用を検討する企業が増えてきました。一方で、初めて外国人を採用する担当者にとって、手続きの複雑さは大きな不安材料でしょう。在留資格の確認やハローワークへの届出、社会保険の加入など、やるべきことは多岐にわたるからです。手続きを一つでも怠れば、思わぬ罰則を受けるリスクもあります。「何から手をつければいいのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、外国人雇用に必要な手続きを入社前から継続管理まで時系列でわかりやすく整理しました。必要書類や注意点も網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。
外国人雇用で手続きが必要な理由
外国人雇用には、日本人の採用とは異なる独自の手続きがあります。なぜ特別な対応が求められるのか、まずはその背景を理解しておきましょう。
外国人雇用は「採用して終わり」ではない
外国人を雇用する際、内定を出して契約を結べば完了というわけではありません。採用の前後で、企業にはさまざまな確認や届出の義務が発生します。たとえば、入社前には在留資格の確認が欠かせません。入社後にはハローワークへの届出も必要になります。
さらに、雇用を続けるなかでも在留期間の更新管理が求められます。つまり、外国人雇用の手続きは採用時点で終わるものではなく、継続的に発生していくものです。担当者はまず、手続きが長期にわたって続くという前提を押さえておきましょう。
手続きを怠ると罰則(不法就労助長罪)のリスクがある
外国人雇用の手続きには、法令上の義務が含まれています。なかでも注意すべきが、不法就労助長罪です。就労資格のない外国人を働かせた場合、企業側が処罰の対象となります。
この罪に問われると、5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金が科される可能性があります。両方が併科されるケースもあるため、決して軽視できません。「知らなかった」という言い訳は通用しにくい点にも注意しましょう。適切な手続きを踏むことが企業自身を守ることにつながります。
入社前の在留資格(就労ビザ)の確認

外国人雇用の最初のステップは、在留資格の確認です。就労ビザとも呼ばれるこの資格が、外国人が日本で働くための前提となります。確認を誤ると、不法就労につながる恐れもあるため注意が必要です。
そもそも在留資格(就労ビザ)とは
在留資格とは、外国人が日本に滞在するために必要な資格です。就労ビザという通称でも知られています。この資格には、認められる活動内容がそれぞれ定められている点が特徴です。
重要なのは、在留資格があれば誰でも自由に働けるわけではないということです。資格ごとに就労できる職種や活動範囲が決まっています。たとえば、留学を目的とした在留資格では、原則として就労が認められません。一方で、就労を目的とした在留資格であれば、定められた範囲内で働けます。採用前には、外国人が持つ在留資格と業務内容が合致するかを必ず確認しましょう。
就労が認められる在留資格の種類一覧
就労が認められる在留資格には、複数の種類が存在します。代表的なものとして、技術・人文知識・国際業務や特定技能などが挙げられます。それぞれ対象となる業務や取得要件は異なるので注意しましょう。
技術・人文知識・国際業務
技術・人文知識・国際業務は、オフィスワーカーの採用でよく使われる在留資格です。エンジニアや通訳、デザイナーなどが対象となります。取得には、業務内容と本人の学歴や職歴に関連性が求められる点に注意しましょう。
特定技能・技能実習
特定技能は、人手不足が深刻な特定の産業分野で就労を認める在留資格で、介護や建設、外食業など、幅広い分野が対象となっています。一定の技能と日本語能力が求められる点が特徴です
一方、技能実習は、日本の技術を母国へ移転することを目的とした制度で、両者は目的も要件も異なるため、混同しないよう注意しましょう。特定技能の外国人を雇用する場合、企業には支援計画の作成や実施が義務づけられています。
身分系の在留資格(永住者・定住者など)
身分系の在留資格には、永住者や定住者、日本人の配偶者などが含まれます。これらの資格には、就労活動の制限がありません。そのため、職種を問わず自由に働くことができます。
身分系の在留資格を持つ外国人は、日本人とほぼ同じ感 覚で雇用できます。日本人を対象とした求人にも応募が可能です。ただし、在留カードの有効期限の確認は欠かせません。永住者であっても、在留カード自体には更新期限がある点に留意しておきましょう。
在留カードの確認方法とチェックすべき2つのポイント
在留資格の確認は、在留カードを通じて行います。在留カードは、中長期滞在者に交付される身分証明書です。採用時には、このカードの提示を求めましょう。
確認すべきポイントは大きく2つあります。1つ目は、在留資格の種類と在留期間です。就労が認められる資格か、期限が切れていないかを確認しましょう。2つ目は、就労制限の有無でカードの就労可否に関する記載をチェックします。
就労資格証明書で就労可否を事前確認する
就労資格証明書とは、外国人が行える就労活動を公的に証明する書類です。出入国在留管理庁に申請して取得します。在留カードだけでは判断が難しい場合に役立つ書類です。
特に、転職者を採用する際に有効な確認手段となります。前職と業務内容が異なる場合、新しい職務で就労できるかが不透明なこともあるからです。このようなときに就労資格証明書を取得すれば、就労の可否を明確にできます。取得は任意ですが、企業のリスク回避につながる手続きです。
入社前のケース別の採用フロー
外国人雇用の手続きは、採用する人材の状況によって流れが変わります。海外から呼び寄せるのか、国内で採用するのかで必要な対応が異なるからです。ここでは、代表的な3つのケースに分けて手続きの流れを解説します。
海外にいる外国人を採用する場合(在留資格認定証明書交付申請)
海外にいる外国人を採用する場合、まず在留資格認定証明書の交付申請が必要です。これは、企業などが管轄の出入国在留管理官署へ申請します。証明書が交付されたら、海外の本人へ送付しましょう。
その後、本人が現地の日本大使館でビザを申請する流れになります。この一連の手続きには時間がかかるため、スケジュールに余裕を持って準備を進めることが重要です。入社時期から逆算して、早めに申請を始めましょう。
日本で働く外国人を中途採用する場合(就労資格証明書・在留資格変更)
日本国内で働いている外国人を中途採用する場合、本人がすでに在留資格を持っていることが多いです。ただし、前職と業務内容が同じとは限りません。
新しい職務が現在の在留資格の範囲内かを確認する必要があります。範囲内であれば、就労資格証明書を取得して確認するのが安心です。一方、業務内容が大きく異なる場合は、在留資格変更許可申請が求められます。採用後のトラブルを防ぐため、入社前に資格を確認しておきましょう。
留学生を新卒採用する場合(資格外活動から就労ビザへ変更)
留学生を新卒で採用する場合、在留資格の変更が必須です。留学生が持つ在留資格は留学であり、原則として就労できません。アルバイトは資格外活動許可によって認められているにすぎないからです。
正社員として働くには、就労を目的とした在留資格への変更が必要になります。具体的には、技術・人文知識・国際業務などへの変更が一般的です。この申請は、卒業前から準備を進めることが望ましいでしょう。在留資格変更許可申請には一定の審査期間がかかるからです。内定後は速やかに必要書類をそろえ、申請に取りかかりましょう。
雇用契約の締結と必要書類
在留資格の確認が済んだら、次は雇用契約の締結に進みます。外国人との契約では、日本人以上に丁寧な対応が求められます。言語や文化の違いに配慮することが、後のトラブル防止につながるからです。ここでは、契約時の注意点と準備すべき必要書類を整理していきます。
雇用契約書で明記すべき労働条件
雇用契約書には、労働条件を明確に記載します。具体的には、業務内容や雇用期間、勤務地などです。労働時間や賃金、休日についても漏れなく明記しましょう。
これらの条件は、後の在留資格申請でも審査の対象となり、記載が曖昧だと、申請が不許可になる恐れもあります。また、賃金は日本人と同等以上であることが求められます。外国人だからという理由で低く設定することは認められません。労働基準法や最低賃金法は、外国人にも等しく適用される点 を理解しておきましょう。
採用時に準備する必要書類一覧
外国人雇用では、採用時にそろえる必要書類が複数あります。代表的なものを以下に整理しました。
主な必要書類は、在留カードとパスポートです。加えて、雇用契約書や採用理由書も求められます。在留資格の申請では、卒業証明書や成績証明書、履歴書なども必要になります。企業側の書類として、登記簿謄本や直近年度の決算文書の写しが求められることもあります。これらの書類は、ケースによって過不足が生じるため、申請前に、管轄の出入国在留管理官署で必要書類を確認しておくと安心です。
ハローワークへの届出

外国人が入社したら、ハローワークへの届出が必要です。これは法律で定められた企業の義務にあたります。届出を怠ると罰則の対象となる ため、確実に対応しましょう。
「外国人雇用状況の届出」とは
外国人雇用状況の届出とは、外国人の雇用や離職をハローワークへ報告する制度で、すべての事業主に義務づけられています。対象は、特別永住者などを除くほぼすべての外国人労働者です。
この届出により、行政が外国人の雇用状況を把握し、雇用対策や雇用環境の改善に役立てられる仕組みになっています。届出の方法は、雇用保険に加入するかどうかで変わる点に注意しましょう。加入する場合と加入しない場合で、使用する書類や期限が異なるからです。
雇用保険に加入する場合の届出方法と期限
外国人が雇用保険の被保険者となる場合の手続きを説明します。このケースでは 、雇用保険被保険者資格取得届を提出しましょう。提出先は、管轄のハローワークです。
この届出書の外国人固有の記載欄に、国籍・地域や在留資格などを記入します。これにより、外国人雇用状況の届出を兼ねる形となります。提出期限は、雇用した月の翌月10日までです。期限が比較的短いため、入社後は速やかに準備しましょう。
雇用保険に加入しない場合の届出方法と期限
雇用保険の被保険者とならない外国人もいます。たとえば、短時間労働者などがこれに該当する人です。この場合は、外国人雇用状況届出書を別途提出しましょう。
提出先は、勤務地を管轄するハローワークです。届出の期限は、雇用した月の翌月末日までと定められています。雇用保険に加入する場合よりも、期限はやや緩やかです。とはいえ、忘れずに対応することが求められます。離職した際にも、同様に届出が必要となる点を覚えておきましょう。
社会保険・税金の手続き
外国人を雇用した後は、社会保険や税金の手続きも発生します。これらは、原則として日本人と同じ扱いになります。国籍を理由に手続きを省略することはできません。
健康保険・厚生年金の加入手続き
健康保険と厚生年金は、要件を満たせば加入が必要です。これは、外国人であっても変わりません。適用事業所に常時雇用される場合、原則として加入対象となります。
手続きとしては、被保険者資格取得届を提出します。提出先は、管轄の年金事務所などです。提出期限は、雇用開始から5日以内と定められており、期限が短いため、入社後すぐの対応が求められます。
労災保険・雇用保険の手続き
労災保険は、すべての労働者に適用される保険です。外国人であっても、加入が義務づけられています。アルバイトやパートも対象に含まれる点に注意しましょう。雇用保険は、一定の労働時間などの要件を満たす場合に加入します。具体的には、週20時間以上の勤務などが基準です。これらの保険手続きも、日本人と同じ流れで進めていきます。
所得税・住民税の取り扱いと注意点
外国人労働者にも、所得税と住民税が課税されます。給与から源泉徴収する点も、日本人と同じです。ただし、居住者か非居住者かで税率が変わる場合があります。
居住者とは、日本国内に住所がある人などを指します。非居住者の場合、課税方法が異なるため注意が必要です。また、租税条約によって課税が免除されるケースもあります。本人の出身国との条約内容を確認しておくと安心です。判断に迷う場合は、税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。
雇用後に必要な手続きと管理

外国人雇用の手続きは、入社後も継続して発生します。在留期間の更新や退職時の対応などがその一例です。これらを怠ると、不法就労や届出漏れにつながりかねません。ここでは、雇用を続けるうえで必要な継続管理の手続きを解説します。
在留期間の更新管理(期限切れに注意)
在留資格には、それぞれ在留期間が定められています。技術・人文知識・国際業務などは、3か月から5年の範囲で許可される資格で、期間が満了する前に、更新手続きが必要です。
更新を忘れると、外国人が不法滞在の状態になってしまいます。更新申請は、在留期間満了日の3か月前から可能で 企業側でも在留期限を管理し、本人に更新を促す体制を整えましょう。期限をリスト化して管理する方法が効果的です。
退職・離職時に必要な手続き
外国人が退職する際にも、ハローワークへの届出が必要です。雇用保険の被保険者であれば、資格喪失届を提出します。この届出には、外国人雇用状況の届出が含まれます。
雇用保険に加入していない場合は、外国人雇用状況届出書を提出しましょう。届出の期限は、離職した月の翌月末日までです。退職時の手続きも、採用時と同様に漏れなく対応しましょう。
転職・契約変更時の届出
外国人本人が転職する場合、本人による届出が必要になることがあります。所属機関に関する届出として、入管 への報告が求められるからです。これは、本人が行う手続きにあたります。
企業側としては、退職に伴うハローワークへの届出を確実に行いましょう。また、雇用契約の内容を変更する場合にも注意が必要です。業務内容が在留資格の範囲を超えないかを確認します。範囲を超える場合は、在留資格変更許可申請が求められます。契約変更の際は、在留資格との整合性を必ずチェックしてください。
外国人雇用の手続きは時系列の理解と専門家の活用がカギになる
外国人雇用の手続きは、入社前から継続管理まで多岐にわたります。まず入社前には、在留資格の確認とケース別の採用フローへの対応が欠かせません。雇用契約では、労働条件の明記と母国語への配慮が求められます。入社後は、ハローワークへの届出や社会保険、税金の手続きが発生します。さらに、在留期間の更新管理も忘れてはなりません。これらを時系列で理解すれば、抜け漏れを防げます。
一方で、手続きは複雑であり、ミスが罰則につながる恐れもある点には注意が必要です。だからこそ、登録支援機関や社労士などの専門家を活用することが成功への近道といえます。
外国人雇用の手続きに不安を感じていませんか。BMキャリアでは、外国人材の採用から各種手続きのサポートまで一貫して支援します。初めての外国人雇用でも安心して進められる体制を整えていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

